読後にモヤモヤする、なんともいえない後味の短編小説集!
『Xメン』
寒風吹き荒れる二月上旬。サラリーマンの聖地新橋に全国各地から集まった五人のおじさん。彼らはネット上で知り合った自称『超能力者』ならぬ『超能力っぽい力がある人』。主催者ウルヴァリンの呼びかけのもと、オフ会で初めて顔を合わせる五人。
居酒屋を舞台に互いの超能力のお披露目会。
そして、『超能力っぽい力がある人』同士の悲哀を語り合い結束を固めていくおじさんたち。
果たして、おじさんたちに未来はあるのか! いや、あるのか?
(初出:『月刊群雛』2015年04月号)
『日本』
紅葉が映える山間の風景を画用紙に描く葉山卓は、自分の技術が一向に上手にならないことに不安を感じるが、ナースの鈴木裕子からの励ましで描き続ける。しかし、結局はそれを活かすことなく、ある単調な作業場で働くことになる。そこで生活は保障されるのだが……。
(初出:『月刊群雛』2015年01月号)
表紙イラスト:しんいち(『月刊群雛』2014年07月号表紙イラスト担当)
本を入手していないとコメントは書けません。