介護施設に通うお年寄りが主役の本書は、おそらく世界初の企画です。
デイケアの利用者さんの、リハビリの様子、作品の数々、日々の生活など。それぞれの写真にそれぞれの深いエピソードが綴られています
自分らしい花を咲かせようとする小さなチャレンジが、利用者さんやご家族、リハビリに励んでおられる方、施設で働くスタッフの皆さんの一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。
『老いることは はじめてなの』
本のタイトルにもなった言葉は、デイケアに通う女性からプレゼントされた日記の中に書かれていました。
私たちも私たちと関わる人たちも、みんなが、まだ見たことのない未来に向かって、初めての道を一歩一歩歩いている初心者なのです。
自分の体が衰えていくことへの悲しみや怒り。出来なかったことが出来た時の喜びや希望。将来や家族への不安やストレス。当たり前に出来たことを人にお願いする恥ずかしさや戸惑い。私たちの目の前にいる人は、様々な感情に向き合っています。それを忘れてはいけないのです。
紹介されている写真とエピソードは、見る人によって形を変えます。
ある人にとっては自分史であり、作品集であり、感情を思い出すものであり、関わり方や言葉がけのヒントになるはずです。
この本が、老いることがはじめてな皆さんへの「道しるべ」となりますように。
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