── 家族、学校、そして、ヒューマノイド。
とある日。私はいつもの中庭で、学校に馴染めず落ち込み佇んでいた。そこへ、保健室の先生ともう一人見知らぬ女性がやってきて話があると言った。保健室に着くと先生は「リオナとこうして会う機会を探っていた」と話す。もう一人の女性はヒューマノイド「ノルン」だった。
先生とノルンは文部科学省が発足したSNS「RestNet」に参加してみないかと私に尋ねる。
「RestNet」は『インターネット上での安息地』という意味で名付けられたSNS。
学校に馴染めない生徒達の『安息地』として立ち上げられた。
チャットやBBSを通じて、私の毎日は少しずつ楽しくなってきた。ノルンのようなヒューマノイドと人間との共存について思いを巡らせながら日々を過ごすが──。
(※『月刊群雛』2016年06月号掲載作品のサンプルおよび作品情報&著者情報を収録しています)
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