これは、出口を見失ったしまった「記憶」をめぐる物語。
寝入りばなにこめかみを叩かれた時、思わず目を開けてしまった「私」は、「いきどまり」という物の怪に取り憑かれてしまう。「いきどまり」は、夜な夜な現れて、関西弁で奇妙なことまくしたてる。
「私」は故郷を離れ、OLとして大阪で働いているのだが、「いきどまり」とのやりとりのなかで、次第に「私」の過去のある出来事が明らかになっていく…。
中編小説・新書版128ページ
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まるで半返し縫いのように、心にしっかりと縫い付けられる小説でした。(一度目「何が言いたいのかしら。え、もしかして?」 二度目「うわー、やっぱり。もう一回ゆっくり読んでみよう」 三度目「これも伏線、あれも伏線、たぶん伏線、きっと伏線」)