『羽永光利 一〇〇〇』電子本の下巻です。
1950~80年代、高度成長期を横目に、様々な社会問題と矛盾を抱えた日本の激動を撮り続けた羽永光利。当時は見向きもされなかった前衛芸術・暗黒舞踏を中心に、社会運動、学園闘争、公害問題、街頭の若者などを、独特の距離感を保ちながら供走しました。近年、10万点にもおよぶ膨大な写真群の全貌が明らかになるにつれ、時代の目撃者という写真家像にとどまらず、「羽永光利は、撮影とは現場へ介入するラディカルな行為であると証明した芸術家だ」と、新たに国内外から熱い注目を集めています。
掲載された697枚の写真は可能な限り、被写体、場所、年代を特定し、日英キャプションを添え、時系列に並べています。本書は、日本アンダーグラウンド史を読み解く貴重な資料であるとともに、羽永光利の記録芸術を凝縮したレゾネ的なフォキュメンタリーでもあります。
【掲載人物・団体(敬称略)】
糸井貫二(ダダカン)、天井桟敷、状況劇場、土方巽、山海塾、芦川羊子、大野一雄、笠井叡、田中泯、瀧口修造、宮脇愛子、松澤宥、ゼロ次元、秋山祐徳太子、小山哲男、GUN、篠原有司男、吉村益信、吉野辰海、安土修三ガリバー、石井満隆、青南病院、刀根康尚、風倉匠、山本圭吾、タージ・マハル旅行団、ヨシダ・ヨシエ、狂気見本市、告陰、金坂健二、宮井陸郎、草間弥生、邦千谷、アリアドーネの会、東方夜總会、白虎社、シアタースキャンダル、飯村隆彦、他。
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