怪獣が現実に現れるようになった平成を舞台にした、
生きる意味と恋を巡る青春ビルドゥングスロマン!!
腐ってもみかん(著)
和良拓馬(編)
藤沢チヒロ(デザイン)
NovelJam 2018 出場作品
本を入手していないとコメントは書けません。
生きる、という事の虚しさを感じていた青年が、ギリギリの状況のなかで救われる。人生は虚しいかもしれないが、それでも生きることの喜びは些細な事にある、と感じられた作品でした。
物語自体とても短く、読みやすかったのも好印象でした。
小説世界のなかで、怪獣の存在が、単なる道具立てではなく、しっかり「そこにいる」気配を漂わせているところが流石。著者の怪獣へ熱い思い入れをうかがわせる。
怪獣出没がデフォルトになった世界でのボーイ・ミーツ・ガールを通して、怪獣とは何か、人の無力を象徴する運命の形相であるのか、怪獣の存在論にまで思いが至る。スペキュラティブ・ネオセカイ系・ビルドゥングス・ロマン!
>M☆A☆S☆Hさん
お読み頂けて嬉しいです、ありがとうございます!
文体についてはまだまだ手探り状態なんですが、
錚錚たる作家二名の名前を出して頂けて恐縮です。
が、作者がラッパーなだけで
作中では特にラップの要素がないということは
訂正させておいてください!笑
>金巻ともこさん
レビューありがとうございます!
希望だけでも絶望だけでも嘘くさい気がして、
できるだけ余韻を残せるように意識したので
そこを汲んで頂けたようで嬉しいです!!
怪獣がお題のフリースタイルラップ小説。とにかく叩き込まれる言葉の銃弾が気持ちいい。意外にハードボイルドで村上龍か舞城王太郎を彷彿させる文体……と言ったら褒め過ぎかもだけど……真実は読めばわかる!