平成とともにTuiitter終了のお知らせ!理由はなんと「ヘイセーション」?!
「Tuiitter Japan サービス終了」・・・・・・このお知らせに、日本のTuiitter民は大騒ぎ!なんでも和暦を使っていたTuiitter、平成からの新元号への移行にともなうコンピュータシステムの対応、通称「ヘイセーション」による業務負担で終了とか?!
慌てたTuiitter民、FBに行ったりインステに行ったりと右往左往する者もいれば、もうTuiitterそのものに見切りをつけるものも。
しかし、そこに海外から救いの手が!日本アニメ大好きなヤップル社のCEOビル・ノーラン氏が日本人のために新しいTuiitterを作ったという。その名もTuiittetter(ツイイッタッター、略して「タッター」)。
「タッター」は1000万人限定のため、すぐにいっぱいに。一方で「暴君」とも恐れられるノーラン氏に嫌われないように、彼の好きな日本アニメのコスプレをするなど、ノーラン氏に大いに媚びる。この事態により、もともと常に他人の目を気にしてSNSを利用していた日本人の習性はどんどん助長されていく。
「タッター」は大いに繁栄し、平成が終っても安泰と思ったそのとき、まさかの事態がーー。
渋澤怜(著)
ふじいそう(編)
澤俊之(デザイン)
NovelJam 2018 出場作品
本を入手していないとコメントは書けません。
著者より。
あとがき的に、これを読むと面白いと思います。
■ツイハイの文体、人称、オチ、審査員の公表について
https://note.mu/rayshibusawa/n/n4a13de662038
■novljamのお題「平成」について
https://note.mu/rayshibusawa/n/ncdb3dd528c16
初稿段階で文体の斬新さで目をつけていた小説。完成稿も期待を裏切らなかったが、逆に欲が出てしまいました。
――このタイプの小説なら作家がツイッターの呟きを模した文体で書かなくても、本物のアルファツイッタラーが小説を模した感じでツイッターで呟いたもののほうが面白いのでは――
実際に作家気取りの文体で時事問題を呟いて大量のRTといいねを貰ってるアルファツイッタラーを見かけますからね。そこまで考えると、わざわざ作家がツイッターをシミュレートして小説を書いた意図とは?となるのです。「小説を読むくらいならツイッターでずっと呟いていたほうがいい」という文字通りのツイ廃だったら、この小説を読んだら「だから何?」と言いそうな気がする。そういう意味では、もっと過激でもいいような気がします!
とてもおもしろかった。
小説の設定自体がとてもユニークで、設定から導かれるシナリオも無理がなく、「そうなるよな」と納得できるもの。オチも秀逸。
なにより文体が今までに見たことのないもので、更に親しみやすいものであったのが高評価。
デザイナとして表紙絵を描かせていただきました。ネタ出しもしましたが、結構採用されてて懐の深さを感じました(使用されなかった案で一本書こうかと思っています)。読めばわかると思いますが、著者は天才です。ちなみにタイトル「ツイハイ」は ”「つい、ハイ」って言っちゃう日本人的資質” も示唆しています。耳が痛いですね
ソーシャルゲームなどは日々終了のお知らせが届いています。
そして、古いシステムの中には元号を変えることが難しいものもあるかもしれません。
この話の元になったであろうSNSが、今まで赤字続きだったということを考えると、
このようにして日々利用していたサービスが無くなることもありえるわけです。
つまり、この話はポップかつ斬新なスタイルのフィクションを装っていますが、
実は未来の実話である可能性もある…かもしれません。
編集を担当した一作。彼女のものを書くというところのパッションが大好きで、それを大事にしつつ、終始楽しくお手伝いさせていただきました。
そしてこれは間違いなく面白い。編集しているときもニヤニヤしながら読んでいました。
彼女の担当をさせてもらってとても幸せでした。
NovelJamで同じ編集者さんに担当してもらった一作。向かい側で作業をしながらどうなっていくのかわくわくしながら見ていた。普段なら書けない(書かない)小説と彼女は言うけれど、これが書けるならそりゃいろんなもの書けるだろう。ところで私ツイハイだよなあ。