アイドル×フェイクニュース
嘘vs.嘘で、真実を作り出せ!
フェイクニュースサイトを運営しながら、シェアハウスで共同生活を送るアイドルオタクのウソ、ギーク、オマイツ。ある日、推しの地下アイドル「るべむじゃーの!」が解散するというデマニュースが、何者かによって拡散されてしまう。モラトリアムの終わりを予感しつつも、デマによって失速したアイドルの勢いを取り戻すべく「ジャスティン・ビーバーがRT!」というフェイクニュースを流すことで対抗しようとする三人だったが……何が本当に「本当」なのか、情報が氾濫する現代社会の罪と罰。誰も他人事ではいられない物語、ここに開幕!
NovelJam2018秋 参加作品
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『フェイク・ポップ』は前回NovelJamの『ツイハイ』と『魔法少女リルリルリルリと俺の選択』の血を受け継いだ小説だと思いました。あと、この小説の編集を担当している腐ってもみかんさんが前回NovelJamで書かれた『怪獣アドレッセント』のモラトリアム感覚も『フェイク・ポップ』から感じることができますね。……ここまでコメントを書くだけで他の小説のタイトルをサンプリングしまくったら『フェイク・ポップ』という小説は文字通り「フェイク」で「ポップ」でオリジナリティが無い小説だと思われるかもしれませんが、作者の西山保長さんが持つドライブ感は衒いもなくリアルだと思いました。読後に、意外とストレートな感情が沸き上がってくる、そんな小説です。