シルクロード以外の古道
絹の道、シルクロードよりも早く、ヨーロッパとアジアを総称したユーラシア大陸の東方と西方を往来した人類がいて、原初の道があり、そこを多くの民族が東を目指し、あるいは西を目指して進んで行った。
それは数十万年前の旧石器人であり、また牛や馬の引く車に荷物を載せて歩く一群であった。彼らの運んだものは、食料を得るために常用していた弓矢より一段と強力な新型の弓矢であった。また後に貨幣となる海の貝であり、それまで西方の人々が見たことのない色のついた陶器―彩陶であった。そしてまた、何よりも硬く鋭く多方面に使用できた金属—青銅や鉄は西方から東方へ広がり、大きく人類を変え、世界をも変えていった。
本書は、ユーラシア大陸の東西交流の、シルクロードも含めた、様々な文化の往来した道をまとめたものである。それは金の道・ゴールデンロード、陶器の道・セラミックロード、絹の道・シルクロード、金属の道・メタルロード、作物の来た道・クラップロードなどなどである。どうか古代人の歩いた道、馬駆けた道から、ユーラシア大陸の古道に想いを馳せていただきたい。
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