青い海と緑の美しい山の島根県。今回は出雲のことばの仔ネズミスーちゃんです。出雲の言葉は素朴で、素直さを感じます。
出雲の言葉の解説
東西に長く、日本海には隠岐の島が浮かぶ島根県。方言も、島根県東部の「出雲弁」、島根県西部の「石見(いわみ)弁」、隠岐諸島の「隠岐弁」の、大きく3つに分かれます。わたしは、島根県東部にある松江で生まれ育ちました。
さて、「出雲弁の代表選手は?」と聞かれたら、わたしは「だんだん」(=ありがとう)と答えます。……といっても「だんだん」は、実際には、ほとんど使われていません。わたしが、生の「だんだん」を聞いたのは、昭和50年代に一度だけ。小学校の地域活動で、近所のおばあちゃんの家をたずねたときのことでした。
「よく来てくれたねえ。ありがとう、だんだん、ありがとう」
あのときの、おばあちゃんの柔らかな笑顔。うれしくて、ちょっぴりくすぐったいような気持ちになったのを、覚えています。
日常で使われていないものの、ドラマのタイトルにもなるくらいですから、「だんだん」の知名度は高いようです。
言いやすくて、響きもどことなく可愛い。「ありがとう」の発音が残っていない不思議な感覚も、魅力なのかもしれませんね。
いつか、おばあちゃんになったらと言わず、今からでも少しずつ使ってみたい出雲弁のひとつです。
出雲のことば作者より
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