『河西魏晋墓壁画』は河西、つまり黄河の西、今の甘粛省の西方のほとんどを占める地域である。魏晋墓とは、魏晋時期と十六国時期(220~419年)の陵墓で、中国甘粛省嘉峪関、酒泉一带のゴビ灘に散在する魏晋及び十六国時期の墓陵が発見、発掘された。その内部墓室には多くの壁画が描かれていた。
これらの壁画は河西地区の魏晋、十六国時期の社会、政治、経済、歴史、文化、民俗等々の研究資料としてはもちろん、当時の绘画芸術の状况も反映したものとなっている。
壁画の題材の多くは放牧、農耕、採桑、養蚕、狩猟、屠畜、出巡、奏楽、賭博、舞踊、進食、宴飲、庖厨、酿造、服飾、梳妝、布帛、絲束などである。美術に携わる方は、古代の絵画を観賞して、ひらめきを得てほしい。また古代に興味ある方はさらなる想像を広げてほしい。
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