ほぼ2000文字以内の小さなメルヘンファンタジーを集めた作品集です。
「メリークリスマスさん」
twitter上の折本企画「#ペーパーウェル」に参加するために書きました。天涯孤独の少女がクリスマスにプレゼントをもらうお話です。
「moontales #1「港町の少女」」
アンデルセンの「絵のない絵本」のようなものが書きたくていくつか書いた物語のひとつです。これは月が見たある少女の話。
「moontales #2「黒い獣」」
黒い獣とは黒猫のこと。町の中でひっそりと暮らしていた黒猫の身に起きたある出来事とは……
「moontales #3「咆哮」」
顔に痣のある少年の話。少年はその痣ゆえに生まれた村を捨てられます。そうしてある日、一人の少女と出会うのですが……
「moontales #4「虹色のカラス」」
かつてカラスは黒ではなく、虹色だった。そのカラスたちはどこに行ってしまったのだろう……。
「星と砂」
140字小説を10篇集めた物語です。ひとつひとつを140字小説として読むこともできますし、10篇まとめてひとつの物語として読むこともできます。売れない小説家の身に起こった、不思議な出来事の話です。
「電車は崖に」
ちょっとシュールなコメディです。電車が崖に落ちると分かっているのに、みんなその電車に乗り込んでゆく。そんな話です。
「腕時計」
大原さやかさんのラジオ番組「月の音色」に投稿した400字小説です。確かお題は「時計の呟き」だったように思います。
「月の光とピエロ」
表題作ですが、この作品だけすこし毛色が違うかもしれません。メルヘンでもファンタジーでもないので。三日月を見ながら歩き続けている男の話です。
「翼を描いた画家の話」
twitter上の折本企画「ペーパーウェル#03」に参加するために書いたものです。そのときのタイトルは「画家と天使」でした。「誰も空を飛ぶことはできない」という魔女の呪いがかかった世界で、一人の天使が画家と出会う、そんな物語です。スペース的に折本に入れられなかった後半部分を加筆しました。
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