ふしぎな本、どうでもいい本、ちょっとかんがえる本、おいてます。
ちい書店
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更新 2013.11.01
ジャンル コミック1
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奈良県大台ケ原に伝わる伝説を幾つか描いた絵本です。 まんが『日本むかしばなし』を彷彿とさせるような、生き生きとした絵です。 日本の民話や伝説は、西洋のそれと比べて心が踊る冒険もなく、躍動的なアクションもないのですが、どことなくどのキャラクターにも愛嬌があり、お話も丸く角が取れていて心にしみる物が多いような気がします。 作者より 奈良県吉野郡上北山村に座する大台ヶ原山は、深田久弥の『日本百名山』に紹介される、世界有数の多雨地帯です。 日本秘境百選にもあげられていますが、ハイキングコースが整備されおり、比較的登りやすい山です。 その大台ヶ原に伝わる昔話をエピソード別に、短い絵物語にまとめて みました。 世界的な多雨地帯に住む村人が昔話として伝えてきた怪物の正体は、すなわち大雨そのものでした。 一本タダラ、大イノシシ、そして大蛇の化身・・・。 また、高山の登山につきものの疲れや遭難事故を、「妖怪にとりつかれる」ことになぞらえて語った伝説もありました。 これらは厳しい自然環境に暮らす村人の生活と、自然への畏敬の気持ちを想像させるのに十分な神秘性と面白さを帯びて、現在に語り継がれています。 大台の現状は、増えすぎた野生鹿の害、観光客の集中に伴う登山道のオーバーユースなどの問題を抱え、森の環境が確実に失われつつあります。 環境破壊という新たな怪物が登場し、妖怪や山の神の本来の棲みかを奪ってしまう前に、この神秘の山に伝わる昔話、伝説を少しでもたくさんの人に知ってもらえれば幸いです。
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