2023年2月6日更新
「緒言」を追加しました
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例えば、朝、職場に出勤したとき、同僚に「おはよう」とあいさつしたのに、返事をしてもらえなかったとします。どうしましょう。
返事がなかったことは「客観的事実」ですね。
気分を暗くするでしょう。無視された理由をあれこれ考えるでしょう。
「私は同僚から嫌われている」
と解釈するかもしれません。
そうして、
「私はきっと同僚全員に嫌われるている」
「私は誰からも嫌われる運命なんだ」
「幼いときからずっと私は拒絶されていたし」
「私は世界の嫌われもの。私を好いてくれる人なんかいない」
「これからも一生誰からも好かれないに違いない」
「私が人生は絶望だ」
このようにマイナス感情のエスカレートをつけてしまうかも。
冷静なときなら「そこまで思いつめることはないじゃないか、考えすぎだ」と判断できますが、「拒絶」をされた直後に、当人が冷静に認識することは非常に困難なものです。
でも、原因をあれこれかんがえることは「私の主観」で「私の解釈」です。それは決して公正な客観的事実ではありません。
このような第三者からみれば「勝手な思い込み」がその人の感情を暗く重くしてしまうのです。
ストレス社会に生きる私たちが、自分を信じ、自分を知って真の意味で人生をエンジョイする方法を、認知行動療法と仏教思想に探究します。
なおこの本は拙著「認知行動療法と仏教思想」をやさしい表現に書きあらためたものです。難しい漢字をひらがなに変え、とくに難しい部分は省略し、横書き表記に変更しました。内容はほぼ同じです。
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