世界一、間抜けな探偵と街で呼ばれる男が遭遇する日々。彼は「間抜け」という言葉を美徳と信じる探偵である。そんな間抜けな彼のことを街の人々は愛している。
彼の名前はロン。その名は昔に中国の友人につけて貰った。中国語で「龍」を意味するチャイニーズ・ネームだ。
『ある探偵の日々』の続編になります。前作に収録の『髑髏(どくろ)の少女』の物語のその後のお話です。
※この物語はフィクションです。実在の人物、団体、出来事などとは一切関係ありません。
本を入手していないとコメントは書けません。
愛すべき間抜けな?探偵のロンさんが、今回もさらにその魅力を繰り広げてくれています。
ロンさんの「人への深い愛」が伝わってきて、あたたかさで胸がいっぱいになりました。
この物語の登場人物は全て愛の深い人達だと私は思います。
この世界は平穏な人生ばかりではない。宿命によって厳しさを強いられてしまう人生も確かにあります。
その中で健気に懸命に生きる人達の、なんという尊さ。気高さ。美しさ。
一言では言い表せないくらいの、生きる上での大切な事を、この物語から教えてもらいました。
読み終えてからもずっと、心の奥が震えています。
人の絆の愛が感じられ、やっぱり生きる事は素敵な事だとそう思わせてくれる、私にとってかけがえのない、大切な物語です。