冬をテーマにした人生賛歌の短篇集『short stories 10』になります。この物語たちが、ほんのひとときでも読んでくださる方に優しく寄り添うことができたならば、とっても幸せに思います。短篇4篇に『空港のふたり』の二人のその後を描いた『かまくら』を収録。
目次
1.冬の宇宙船
2.珈琲とクマの絵
3.氷上にて
4.冬の祭り
特別収録
5.かまくら
本を入手していないとコメントは書けません。
凍てつく風が吹き、霜が降り雪が覆う、芯まで凍える冬。
そんな冬だからこそあたたかさが際立つ、そんな瞬間が確かにあります。
この物語たちはそんな「冬を彩るあたたかさ」をじんわりと感じさせてくれます。
冬空の中には元気をくれる宇宙船。
心の芯まで温めてくれる珈琲の熱と香り。
冷たい世界にも確かな希望が存在するのだと教えてくれて、
冬の祭りは私の中にある闇を吹き飛ばしてくれる熱気に満ちています。
真っ白なかまくらは幸せで出来ていて、私の心の中で今もあたたかく優しい光を灯してくれています。
寒さから守ってくれて、包み込んでくれる。そして力を与えてくれる。
そんなあたたかい体温が心に伝わってくる冬の物語たちです。