ここで初めて書いた物語。『台風。』の続編になります。『台風。』の世界観を大切に、新しい二人を主人公に物語を書いてみました。恋に疲れて、傷ついている二人。人生が大きく変わらなくても、なにか心が前に進むときがある。今回の舞台は空港です。
※この物語はフィクションです。実在の人物、団体、出来事などとは一切関係ありません。
本を入手していないとコメントは書けません。
雪のしぃんとした静けさと穏やかさ。
台風のような異常気象。
空港の人が行き交う雑踏。
「僕」と「私」それぞれの静かな心象風景。
そしてやがてお互いの心を行き来し合うふたり。
幾つもの要素が混じり合って純粋で爽やかな愛のストーリーが奏でられている。そんな風に感じます。
出逢った前と出逢った後と、それは全くの別の世界で。
そしてもう前の世界には戻れなくなっている。
そんなふたりのそれぞれの「相手への想い」が、とてもロマンチックに美しく描かれているなと思います。
読み終えた後に残る甘く爽やかな余韻が、スーーーッと胸に広がります。
その感覚が、何ともいえず本当に心地が良い。
それはきっと、このふたりにしか出せない世界観なのだなぁ、と。
ふたりの世界が煌めくような映像となって、今も心に映し出されています。