夏を舞台にした人生賛歌のような短編8篇になります。
8篇の物語の一つ一つがほんのひと時でも、読んでくださる方の心に寄り添うことができたなら、とっても嬉しいです。
目次
1.夏のなかで
2.ヤブ医者のアネーロ
3.ピンクのカモメ
4.夏の森の守護者
5.歯が痛いのよ
6.ある街の木
7.夏の独り言
8.空が好き
本を入手していないとコメントは書けません。
生きていると、時に自分の意思とは全く違う「壁」のようなものが立ちはだかったりします。
先に進みたくてもなかなか進めない。
軽やかに飛び越えて行きたいのに、何かが覆い被さってなかなか飛べない。
そんな時が、私も含めて誰にでもあると思います。
でもそんな時に、諦めたり絶望したりする必要はなく、
自分の記憶の中に、心の中に、希望や幸せの種のようなものは存在していて、
そこに意識を向ければ必ず「壁」は、いつか超えられる物になって行く。
この物語たちは、そんな大切な事を静かに伝えてくれているように思います。
夏の濃厚で鮮やかな風景や幻想的な世界が、それぞれの物語の中で、美しい歌声のように奏でられています。
その感覚が読んだ後も心に残り、今もあたたかく寄り添ってくれているように感じます。